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3.3 マンガに対するイメージ
 図3-3は「マンガ読者のタイプ別に見たマンガに対するイメージ」の平均を表したグラフである。前半の「a.?g.」まではマンガの肯定的なイメージを、後半の「h.?l.」は否定的なイメージを聞いた。

 グラフを見ると、「a.おもしろい」「b.親しみやすい」「c.理解しやすい」「g.読みごたえがある」「k.役に立たない」「l.価値が低い」はどのタイプも比較的同じ位置にあり、一般的なマンガのイメージと言える。3.2マンガに対する利用と満足で分かったように、暇な時や気分転換に読むということがマンガの一般的な利用目的と考えると、「a.? c.」の娯楽的なイメージが良いことや、「k.l.」の利用価値のイメージについても高く評価していることは納得できる。逆に「d.知識が広まる」「e.思考力を養う」「f.情報量が多い」「h.子供向けである」「j.オタクである」「m.単純である」「i.格が低い」は、各タイプごとに差がついており、選択的なイメージと言える。

 選択的なイメージについてタイプごとに見ていくと、type1は、どの項目に対しても良いイメージを持っている。特に、「k.役に立たない」「l.価値が低い」「i.格が低い」では高い位置にあり、そう思っていないことが分かる。これは、学習面への効用について高く評価していることに関係していると考えられる。

 type2は、type1と同様に「k.l.i.」で良いイメージを持っている。

 type3は、他のタイプに比べて、「d.知識が広まる」「e.思考力を養う」「f.情報量が多い」のイメージが低い。これは、type3が学習面に効用を感じていないことを考えると当然の結果と言える。

 type4は、「h.子供向けである」「j.オタクである」「i.格か低い」でイメージが低く、子供向けやオタクといった比較的偏見のイメージがあるようだ。
選択的イメージについては、全般的にマンガに接する機会が少ない読者ほど、マンガに対するイメージが低い。このことから、マンガに接する機会が少ないと、否定的なイメージを払拭する機会に恵まれず、イメージが低いままになってしまうと考えられる。


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